迷惑メール(spam)対策を考える【 POPFile編 】
怒涛のごとく押し寄せる 迷惑メール(spam)年々、迷惑メール(spam)が増える一方だ。筆者のように、Webサイトを運用していてメールアドレスを公開していると、メールアドレスがスパマーに収集されてしまい瞬く間に迷惑メール(spam)が押し寄せてくる。さすがに1日100通を超えてくると、メールの振り分けに時間を費やすわけにもいかず、何らかの迷惑メール(spam)対策が必要になってくる。2004年4月には「メールの70%がスパム」に(ITmedia)なるともいわれており、今までのように届いた迷惑メール(spam)を捨てるだけの行為でも、業務の妨げになってくる。 なぜ迷惑メール(spam)が増えているのか迷惑メール(spam)が急速に増えてきた原因の一つとして、Sobig.Fなどのウイルスによって作られるオープンプロキシが利用され送信されている点がある。「ウイルスはスパム業者の仕業」は本当か?といった記事もあり、何らかの相関があるのではと指摘されている。ISP の取り組みもさらに今後は重要になってくるだろう。ぷららではスパムメールの撲滅に向けた取組みについてで、スパムメールを送信した場合にはスパムメール1通あたり100円、1万通では100万円請求するとしている。しかし、迷惑メール(spam)は国内だけから送られてくるわけではない。ばらまく方が悪いとはいえ、法整備し規制を強化したとしても、すぐにスパム業者が激減するとも思えないので自助努力も必要だ。 どのような対策があるのか一方、ウィルス対策とともに迷惑メール(spam)対策もセキュリティ対策の一環として、普及しつつある。迷惑メール(spam)対策も電子メールに対する処理という点では、ウィルス対策と基本的に対策を行う場所は同じだ。例えば、ウィルス対策ソフトでは、POPやSMTPのトラフィックを監視し、迷惑メール(spam)のフィルタリングが行える。Norton Anti Spam やウイルスバスター は迷惑メール(spam)のフィルタリングを実装している。また、メールサーバでのフィルタリングを行うISPも登場している。ニフティがベイズ理論を応用した迷惑メール対策フィルターを提供開始している。メールソフト Mozilla Thunderbird や Eudora 6J は迷惑メール対策機能を実装している 人気急上昇中の POPFile を使ってみたクライアント上での対策とては、先に挙げた Norton Anti Spam やウイルスバスター といった製品のほか、ローカルプロキシとしてフィルタリングを行うソフトもある。筆者も昨年来、SpamAssassin をクライアント用に移植したという SAProxy を使用していたが、最近それをすり抜ける迷惑メール(spam)が増えてきたこともあり、人気が急上昇してきた POPFile を使うことにした。 この POPFile は、ベイズ理論にもとづき迷惑メール(spam)を判定してくれる「ベイジアンフィルタ」を採用した POPプロキシソフトである。内蔵のWebサーバにより設定がブラウザで行える扱いやすいのも特徴だ。POPプロキシタイプの迷惑メール(spam)フィルタリングソフトを使用する利点は、使いなれたメールソフトがそのまま使える事だ。メールソフトの設定で、POPサーバの設定を「127.0.0.1」に、サーバ名を 「サーバ名(もしくはIPアドレス):ユーザ名」に変更するだけだ。 インストールは、SourceForge.net: Filesからpopfile-0.22.4-windows.zipをダウンロードしsetup.exeを実行する。 インストールが完了したら、メールソフトの設定を変更し、早速、受信してみよう。受信が完了したら"たこ"のアイコンをクリックし、"POPFile UI"をクリックする。するとブラウザが開き"POPFile コントロールセンター"のページが開く。最初はほとんどのメールが未分類になってしまうが、誤分類や未分類を正しく分類していくと分類精度が上がっていく。ユーザが下した判定を蓄積することで、精度が上がる。POPFile はメールの再分類が行われたときにだけ学習するのである。「POPFile の開発チームの間では満足できる判定率(97%以上)に到達するためには 1000 通近いメールを受け取ることが必要だろうと考えられている」そうだ(SourceForge.jp: POPFile 全般より)。 デフォルトでバケツは、other,personal,spam,work が作成されるが、筆者は、notspam と spam の二つに絞ってみた。迷惑メール(spam)とそれ以外のメールに振り分けることが出来るように学習させてみた。インストールしてすぐに300通ほど受信して、分類させてみたが、その後の分類精度は非常に良好だった。これはお勧めできる。 約300通受信後に一度分類精度をリセットした後のバケツの状態 POPFile は電子メールへのテキスト挿入機能により、件名の先頭に[バケツ名]を挿入したり、X-Text-Classification ヘッダーにバケツ名を、X-POPFile-Link ヘッダーにそのメールの分類を変更する設定ページのURLを挿入する。これらの情報を使ってメールソフトに迷惑メール(spam)の振り分けをさせるのだが、Outlook Express のように、メールの振り分けがSubjectでしかできない場合は、件名の変更機能は必ずONにしておく必要がある。筆者が使用しているメールソフトは、Becky! なので、X-Text-Classification ヘッダーにより振り分けを行っている。件名の変更機能のON,OFFはバケツ毎にできるので、spam バケツのみをONにすると良いだろう。そうすれば、正常なメールの件名が変更されずに済む。 マグネットでは、明らかに迷惑メール(spam)でないと判定できるケースに対応するために、宛て先、Cc、件名、差出人に対して、分類先のバケツを指定し、いわゆるホワイトリストの役目を果たす。設定しなくてもかなりの精度が出ているので、万が一、誤判定されて困るような差出人でなければ特に設定しなくてもよいだろう。 マグネット未設定の状態 百聞は一見にしかず。まずは試してみてはどうだろう。これがフリーソフトなのだから驚きである。 窓の杜 - 【NEWS】ISO-2022-JP以外の日本語メールも振り分け可能になった「POPFile」v0.22.0 尚、v0.22.0 から APOPとSSL対応になりました。 POPFile は APOP に対応していますか? メールサーバに SSL で接続したいのですが、POPFile を使用することはできますか? SourceForge.jp: Detail: 5652 0.22.2 用日本語パッチを適用すると、Kakasi による分かち書きのパフォーマンスを向上させるパッチを含んでいますので、v0.22.2 の高速化が図れます。 ※Change Log によると上記修正は 0.22.3 で織り込まれたようです。 6. Japanese users get support for Japanese base-64 messages, performance enhancements for Kakasi and the mutex code, and a small bug fix for the euc-jp encoding on the history page. POPFile - Automatic Email Classification POPFile ドキュメンテーション 「POPFile」でスパムと無駄な時間は除去じゃ! − @IT ウィルス対策を考える【 NOD32アンチウイルス編 】 NOD32 と POPFile を併用する場合は、 IMON の設定→詳細設定→除外 で popfileib.exe を指定するとよい。 スパムメール・迷惑メール対策 PopFile ITmedia エンタープライズ:明かされるスパムメール判定率の実情
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