不正請求ポップアップの対処法不正請求ポップアップとはパソコンの画面に突然身に覚えのない代金の請求が表示される「不正請求ポップアップ」の被害が増えています。「〇〇の代金が振り込まれていません」などと警告する内容の画面がパソコン上に繰り返し表示されます。架空の請求なのにもかかわらず、だまされてお金を振り込んでしまう人もいます。原因は、アダルトサイトなどに仕掛けられた悪性プログラム(ウイルス)に感染した可能性が高いです。こうした場合、パソコンセキュリティ専門の業者に悪性プログラムを除去してもらう方法がたいへん有効です。 不正請求ポップアップとはパソコンでインターネットに接続しているときに、自動的に新しいウインドウが開いて表示されることを「ポップアップ」といいます。ポップアップは、通常のブラウザよりも小さい画面です。このポップアップを使って、不当な金銭の請求をするのが「不正請求ポップアップ」です。 原因は?不正請求ポップアップのウイルスは、アダルトサイトにアクセスしたときに感染することが多いです。アダルトサイトを閲覧中にサイト内の動画再生ボタンを押したとき、または「18歳以上ですか?」等の質問を全部「はい」にして進んだとき、不正請求ポップアップが表示され始めます。 その多くは動画ファイル(YouTubeに似た動画再生ボタンのときもあります)に見せかけているので、初心者などはまったく気が付かないうちに、不正請求ポップアップのウイルスに感染させられてしまいます。 アダルトサイトのほか、出会い系サイトでも、不正請求ポップアップの被害にあうことがあります。このほか、芸能ネタ、ゲーム関連、ブログのサイト上のリンク、または迷惑メール内のリンクをクリックしたことで発生する場合もあります。 請求画面の内容は?<どんな画面か> 不正請求ポップアップでは、アダルトサイトの架空請求画面が表示されます。画面には、「アダルトサイトの利用代金が振り込まれていません」「支払期限まで○○日です」などと書かれています。中には、「アダルトサイト『〇〇』の会員登録が完了しました」と表示して、空欄に個人情報を入力させるケースもあります。 <どんな状態になるか> いったん不正請求ポップアップが表示されると、パソコンを起動するたびに、定期的にポップアップが現れるようになります。 ひどいときには、パソコンの画面いっぱいに、不正請求ポップアップが張り付いてしまうといった状態になることもあります。いったん張り付いてしまうと、ポップアップのウィンドウを閉じようとしても閉じることができなくなります。なんとか一度消えたとしてもまた出てくる。画面の隅に追いやることができても、しばらくするとまた中央に出てくる---といったことの繰り返しになります。 不正請求ポップアップでは、表示されている内容がアダルトサイトや出会い系サイトに関係しているだけに、職場の人や家族に見られたら、たいへん恥ずかしいと思うでしょう。まさに悪夢のようなウイルス感染状態といえます。 不正請求ポップアップの仕組み不正請求ポップアップが表示され始めるのは、悪質なアダルトサイトなどにアクセスしたときです。その仕組みは、アダルトサイトに仕組まれた不正ソフト等がインターネットを通じてパソコンに自動的にダウンロードされてしまうからです。パソコンユーザーが何もしていないのに、ソフトがインストールされ、パソコンの内部が書き換えられてしまうのです。 ワンクリ詐欺サイトとは不正請求ポップアップのような悪事を働く原因となるウェブサイトのことを「ワンクリック詐欺サイト」といいます。 「ワンクリ詐欺サイト」とは、利用者の意思に関係なく架空契約をでっち上げて、高額なお金を請求してくる悪質サイトのことです。ワンクリック詐欺サイトで配布される不正ソフトウェアのことを「ワンクリックウェア」と呼びます。 ワンクリ詐欺サイトでは、サイト内の特定のリンクを1回でもクリックすると、一方的に「契約した」かのように扱われてしまいます。もちろん、そのような契約は無効なのですが、その後、執拗に代金を請求してくるのです。アダルトサイト、出会い系サイトなどに仕組まれている場合が多いです。 ワンクリック詐欺サイトにひっかかってしまった場合、ワンクリックウェアをパソコンから削除(駆除)しない限り、いつまでも被害が続くことになります。 ワンクリックウェアの特徴アダルトサイトにアクセスしているときに、パソコン画面に「このファイルを実行または保存しますか?」という警告が出ることがあります。これは、新しいファイルをダウンロードするときにユーザーに許可を求めるパソコン本来の機能です。 このとき、ダウンロードされようとしている新しいファイルのファイル名の末尾(拡張子)が、「.exe」や「.hta」になっているときは、要注意です。こうした場合、そのファイルは、ワンクリックウェアである可能性があります。「このファイルを実行または保存しますか?」という問いに対して、「いいえ」と答えるようにしましょう。 個人情報が盗まれる恐れもパソコンに不正請求ポップアップが表示され始めたとき、絶対に注意したいのは、請求された通りにお金を支払ったり、自分の個人情報を請求業者に連絡したりしてはいけないということです。 支払う必要はない!不正請求のポップアップが表示される請求内容は、あくまで虚偽であり、架空請求である場合が圧倒的に多いです。ポップアップ画面で「代金を支払って下さい」などと警告をされても、相手との契約は成立していないので、支払う必要はありません。 個人情報を盗まれる被害ももう一つ、不正請求のポップアップが表示されてしまったときに注意したいのは、「スパイウェア」にも同時感染していないかどうかです。 不正請求ポップアップを仕掛けている不当アダルトサイトは、同時にスパイウェア攻撃もしている場合があります。この場合、スパイウェアも不正にインストールされている恐れもあります。 「スパイウェア」とは、ユーザーに関する情報を収集し、それを悪質業者に自動的に配信するソフトウェアです。パソコンユーザーに無断でインストールされ、知らないうちに悪さをします。 スパイウェアによって盗まれる可能性があるのは、パソコンの中のありとあらゆる個人情報です。ショッピングサイトなどのIDやパスワード、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカード番号などが勝手に持ち出され、悪用される危険性があります。 中には、メールアカウントを抜き取ってそのアドレスに料金請求のメールを送りつけるスパイウェアもあります。この場合、自分のメールアドレスだけでなく、他人のアドレスも抜き取られるため、自分だけでなく、多くの知人・友人や取引先などに迷惑がかかってしまいます。そして、こうした人たちからの信頼が丸つぶれになる恐れがあります。 スパイウェアは、対策を取るタイミングが遅れれば遅れるほど、個人情報が盗まれる危険性が高くなります。出来るだけ早く処理するのが得策です。 予防法は?不正請求のポップアップを出さないための予防法としては、見るからに怪しいリンクはクリックしないということです。アダルトサイト等にアクセスしないのが最も安全ですが、それが無理でも、身に覚えのないファイルは決してダウンロードしないようにしましょう。 また、不正サイト対策機能を備えたセキュリティソフトを事前にインストールしておくことも、重要です。100%ではありませんが、ワンクリックウェアをブロックしてくれる可能性は高くなります。 ただし、セキュリティソフトを有効にしていても、危険なアダルトサイトにアクセスし続けることで、繰り返し被害に遭う例もあります。セキュリティソフトを過信するのは禁物です。 “脅し”にだまされない不正請求ポップアップの被害を受けるのは、ほとんどが男性だと言われています。その理由は、不正請求ポップアップの原因となるサイトの大半が、アダルトサイトだからです。中には、会社のパソコンでアクセスしてしまうケースや、未成年者が被害者になる場合もあります。 「家族や同僚に見られたくない」という焦り不正請求ポップアップの原因となるウイルスは、アダルトサイトにアクセスしたときに感染する場合が多いです。 不正請求ポップアップの内容は、アダルト映像の閲覧料金を請求するというのが大半です。このため、不正請求ポップアップが表示され始めると、ユーザーは焦ります。「家族に見られたくない」「職場のだれかに見られたら大変だ」・・・。こうした心理から、請求された通りにお金を支払ってしまうことがあるのです。まさにこうした人の弱みに付け込んだ悪質な詐欺行為といえます。 脅しにひっかからない不正請求ポップアップが表示され始めたのを受けて、料金を支払わないまでも、不正請求の会社にうっかり連絡してしまうことがあります。そうすると、その後、ひんぱんに請求メールが来るようになるというケースも多いです。 中には「プロバイダから個人情報を入手する」「訴訟を起こす」「職場に連絡をする」などの脅迫的な内容のメッセージを送り付けてくる場合もあります。こうした脅しにひっかかって、お金を振り込んだりしないことが肝心です。 ウィンドウズの「mshta」を悪用不正請求のポップアップのウイルスをばらまく手法として、最近多く使われているのが、ウィンドウズのパソコンに搭載されている「mshta.exe」というプログラムを悪用したものです。 「mshta.exe」とは「mshta.exe」とは、HTAという形式のファイルを実行するために必要となるプログラムです。mshta.exeは、マイクロソフトのパソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を搭載したパソコンにあらかじめ組み込まれています。ウィンドウズのシステムに関係していて、もともとは悪質なものではありません。このため、ウイルス対策ソフトのウイルススキャンでは引っかからないことが多く、非常に厄介です。 不正請求ポップアップは、このmshta.exeを悪用し、ブラウザの設定などが変更され、デスクトップにポップアップが貼り付けられるという仕組みです。 ウィンドウズのほうが危険パソコンのOSには、「ウィンドウズ」と「マック(マッキントッシュ)」の2種類があります。このうち、不正請求ポップアップの被害を受けやすいのは、ウィンドウズだとされています。その理由は、mshta.exeがウィンドウズだけに標準搭載されているからです。 対処法1:システムの復元不正請求ポップアップに対処するには、いくつかの方法があります。その一つが、システムの復元です。 パソコン内部を元に戻すシステムの復元とは、パソコンをワンクリックウェアがインストールされる前の状態に戻すことです。この方法だと、ワンクリックウェアによってパソコンの内部が書き換えられる前の「正常な状態」にすることができます。 メリットシステムの復元によって不正請求ポップアップを消すことのメリットは、OSの種類によっては作業が簡単だということです。とくに「Windows XP」の場合、パソコン初心者でも予備知識を持てば、簡単に試すことができます。 デメリットパソコンのシステムを復元する際のデメリットとしては、OSの種類によっては、作業がかなり難しいということです。中には、復元機能がないOSもあります。 また、システムの復元を行うと、復元以降にインストールした他のソフトウェアも使えなくなるので面倒です。 手順システムを復元するための手順は、パソコンのツールバーの「履歴」で、悪質アダルトサイトに「アクセスした日」をチェックし、そのアクセス日よりも前の時点へのシステム復元を行います。 XPのパソコンの場合、「スタート」→「ヘルプとサポートセンター」→「コンピュータへの変更をシステムの復元で元に戻す」→「システムの復元」→「システムの復元の開始」という流れで操作を行います。 対処法2:ウィルス対策ソフトを使う不正請求ポップアップへの対処法として、インターネットを通じて無料で手に入れられるフリーソフト(駆除ツール)を使うという方法もあります。フリーソフトには、「Spybot」「AD-AWARE」「AVG Anti-Virus free」などがあります。 <Spybot(スパイボット)> 「Spybot(スパイボット)」とは、スパイウェアを除去することを主目的にしたソフトウェアです。ネットを通じて簡単に無料で手に入れることができます。「ウィンドウズ95」から、最新の「ウィンドウズ7(セブン)」にまで対応しています。 <AD-AWARE(アド アウェア)> 「AD-AWARE(アド アウェア)」は、無料のスパイウェア対策ソフトです。Spybotと並んで人気が高いといわれています。ウィンドウズ 2000から7までに対応しています。 <AVG Anti-Virus free(エーブイジー アンチウイルス)> 「AVG Anti-Virus free(エーブイジー アンチウイルス)」は、コンピュータウイルスを検出・除去するための「アンチウイルスソフトウェア」です。日本語対応の無料版もあります。 一般のセキュリティソフトも使える不正請求ポップアップの対処法としては、今パソコンに入れている「ウイルス対策セキュリティソフト」を使うという方法もあります。 この場合、まず、セキュリティソフトを最新の状態にアップデートしてスキャンします。これで検出、駆除されれば完了です。セキュリティソフトを利用する場合は、定期的なアップデート及びスキャンを継続することが大切です。 対処法3:レジストリから削除不正請求ポップアップの対処法としては、原因となる「HTAファイル」を削除するという方法もあります。 これは、ウィンドウズのパソコンにある「レジストリ」から、ウイルスに感染した「mshta」のアドレスを探し出して、そのアドレス先にあるHTAファイルを削除するという手順になります。 レジストリとは、システムやアプリケーションソフトの設定データが記録されているデータベースのことです。Windows 95以降のウィンドウズ系OSに採用されており、ユーザーが直接編集することができます。 メリットとデメリットレジストリからファイルを削除する方法のメリットは、より確実に不正請求のポップアップを消すことができることです。 一方で、この方法にはデメリットもあります。それは、作業にかなりの時間がかかることです。パソコンに強くない人には、オススメできません。誤った変更をするとパソコンのシステムが起動しなくなったり、悪性ではない通常のアプリケーションが使えなくなったりする恐れがあります。このため、レジストリをいじる際には、細心の注意が必要です。 操作の手順不正請求ポップアップの原因となるファイルをレジストリから削除する方法は、次の通りです。 ウィンドウズのロゴマークをクリック→プログラムとファイルの検索で「regedit」と入力→regeditタブをクリック→走っているプログラムにたどりつく→ファイル名の末尾が「.hta」となっているデータか、「mshta http〜」から始まるデータがあれば、削除します。 自力で対処することの限界不正請求ポップアップを自力で解決することも不可能ではありません。自分ですべて作業をやってしまえば、お金もかかりません。 しかし、パソコンにそれほど詳しくない人が手動で解決するのは、実際のところ、かなり難しいです。時間も長くかかります。「いろいろ試してみたけど、うまく消えなかった」という場合が、圧倒的に多いようです。 もっと怖いのが、間違った手順で必要なプログラムを消してしまうことです。不正請求ポップアップを削除しようとしたら、パソコンが壊れてしまった・・・というケースも少なくありません。 また、自力で行う方法によって完全にワンクリウェアを駆除できるとは限りません。 オススメは「専門家に任せる」ことそこでおすすめなのが、セキュリティソフト会社が提供している有料サービスです。 これは、不正請求ポップアップ画面が消えなくなったときに、専門の技術者が個別に利用者のパソコンの状況を調査し、専用のクリーンナップツールを提供してくれるというものです。中でも、トレンドマイクロが提供している「おまかせ!不正請求クリーンナップサービス」は、口コミでの評判が高く、おすすめのサービスとなっています。 電話一本で即解決「おまかせ!不正請求クリーンナップサービス」では、電話を使って、1対1でサポートしながら、不正請求ポップアップの原因となる不正プログラムを削除してくれます。利用者は、サポートセンターからパソコンあてに送られてくるツールをダブルクリックするだけで、すぐに不正請求画面を削除することができます。 これなら確実に不正請求ポップアップを消すことができるので、とても安心です。時間や労力の省略にもつながります。 料金は、パソコン1台へのツール提供1回につき7,980円(税込)です。 「不正請求クリーンナップサービス」のメリットトレンドマイクロの「おまかせ!不正請求クリーンナップサービス」を利用するメリットは、直接サポートセンターと連絡を取りながら個別に対応してもらえることです。専門の技術者が問題解決までサポートしてくれ、面倒な作業なしで問題を一気に解決することができます。 日本ナンバー1不正請求クリーンナップサービスを提供しているトレンドマイクロは、総合セキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」で知られるソフトウェア会社です。日本のセキュリティソフト市場で最大手です。もちろん、不正請求クリーンナップサービスは、トレンドマイクロのセキュリティソフトを利用していない場合でも、利用できます。 再発時には無償でサポートトレンドマイクロの不正請求クリーンナップサービスの口コミでの評価が高い理由は、サービスを利用後、同様の不正請求画面が再発した場合、サービス利用後、3日以内であれば、無償で対応してもらえることです。 ただし、新たに表示された不正請求ポップアップの原因となる悪性ファイルが、クリーンナップツール提供日以前に作成されたものである場合に限ります。 年中無休「おまかせ!不正請求クリーンナップサービス」のサポート対応時間は9:30〜17:30です。365日・年中無休となっています。「平日は仕事で時間がとれない」という人にもたいへん便利です。 具体的なサービスの流れトレンドマイクロの「おまかせ!不正請求クリーンナップサービス」を利用するための具体的な流れは次の通りです。 WEBフォームから申し込む (氏名、電話番号、メールアドレス、希望日時やコメントなど簡単な6項目) 不正請求ポップアップの被害にあったときは、トレンドマイクロの不正請求クリーンナップサービスを利用して、さっと解決するのが、今ところ一番確実で手っ取り早い方法のようです。 ウイルス対策ソフト比較特集
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ウイルス対策ソフト 購入した後で
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