5分でわかる地デジ化対策

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いつから地デジ化?

 東京スカイツリーの建設が着々と進むなか、地上アナログ放送の終了も刻一刻とせまってきています。ご自宅での地上デジタル放送の受信準備は進んでいますか?東京スカイツリーの竣工予定は2011年12月となっていますが、完全に地上デジタル放送に移行するのは、それよりも少し前の時期になることをご存知でしょうか?

 地上アナログ放送は、2011年7月24日に放送終了を迎えます。つまり、2011年7月25日から、完全に地上デジタル放送に移行、地デジ化することになります。地上デジタル放送に移行してしまいますと、これまでテレビ放送を受信することができていた地上アナログ放送専用のテレビだけではテレビ放送を受信することができなくなってしまいます。

 ではどうして今、地上アナログ放送から地上デジタル放送へと移行する必要があるのでしょうか?

 その理由として、電波を有効に使うため、電波の節約のためという理由が挙げられます。携帯電話等の普及に伴い、これまでよりも多くのデータ(容量の大きなデータなど)が頻繁に伝送されることになり、使える電波が足りなくなってきてしまっています。

 地上デジタル放送は、一度情報を圧縮してから伝送し、解凍するという形になっていますので、圧縮することなく伝送している地上アナログ放送と比べてかなりの電波を節約することができるようになっています。この節約した分の電波を地震などの災害時に利用したり、携帯電話等の電波として利用したりするために地デジ化がすすめられています。

 また、地上アナログ放送では、テレビのチャンネルは隣同士のチャンネルを、混線を防ぐために利用することができませんでした。そのため、首都圏であれば、1ch、3ch、4ch、6ch・・・・・・というように1チャンネルずつあけてチャンネルが使われていました。しかし、地上デジタル放送では、この混線を防ぐことができますので、4ch、5ch、6ch・・・・・・というように隣同士のチャンネルも利用することができるようになります。

 地上デジタル放送へと移行し、電波をより効率的に利用するために、完全地デジ化が2011年7月25日から始められることになっています。

とりあえず、アンテナチェック!

 2011年7月25日から地上デジタル放送へと完全移行してしまうことはわかったけれど、いったい何から始めればいいのかわからないという方は、まずはアンテナチェックからされることをおすすめ致します。

 アンテナには、基本的に「VHFアンテナ」と「UHFアンテナ」という2種類があります。一戸建て住宅や、集合住宅の場合でも、このどちらかのアンテナしか付いていない場合もあれば、両方のアンテナが付いている場合もあります。2つのアンテナの形状は異なっていますので、ご覧になればおわかりになるかと思います。

 一戸建て住宅の場合は、ご自分で確認をされるか、どうしてもわからない場合には電気屋さんなどに確認をお願いしていただくのもおすすめです。集合住宅の場合は、管理会社や大家さんなどに尋ねてみられるとよいでしょう。この2つのアンテナのうち、「VHFアンテナ」の方は残念ながら地上デジタル放送を受信することができませんので、何らかの対策をしていただく必要があります。

 「UHFアンテナ」には、オールバンド対応、ローバンド対応、ハイバンド対応の3つの種類があります。オールバンド対応は13chから62ch、ローバンド対応は13chから44chくらいまで、ハイバンド対応は25chくらいから62chくらまで受信をすることができます。オールバンド対応のUHFアンテナであれば、電波のやってくる方向にアンテナが向いてさえいれば、地上デジタル放送を受信できるテレビ、もしくはテレビチューナーがあればアナログテレビでも、地上デジタル放送をそのままの状態で受信していただくことができるのですが、ローバンド対応やハイバンド対応の場合、一部のチャンネルを受信できないことも考えられますので、そういった場合にはアンテナを交換していただく必要があります。

 基本的に2005年以降に設置されたUHFアンテナの場合、オールバンド対応になっている可能性が高いと考えられます。ここ数年で設置されたUHFアンテナ、あるいは設置されたのはいつかわからないけれどUHFアンテナが付いているという場合には、アンテナチェックの手段のひとつとして、今あるアナログ放送用のテレビを利用されて、地上デジタル放送用のテレビチューナーをお求めになられることで、今あるアンテナが利用可能なのかどうかをチェックしていただくこともできます。ただ、アンテナの向きによってオールバンド対応のUHFアンテナでも地上デジタル放送を受信することができない場合もありますので、地上デジタル放送の電波の向きに合わせていただくことをお忘れになられないようにお気をつけいただきたいと思います。

地デジチューナーで地デジ化する!

 さて、アンテナのチェックが終わりましたら、今あるテレビに地デジチューナーを買い足して、地デジ化を一気にすすめてしまいましょう。

 地デジ化に関するコマーシャルやニュース、電気屋さんなどで地デジチューナーという言葉を耳にされたり、目にされたりすることも多いかと思います。UHFアンテナが設置されていれば、アンテナに地デジチューナーを繋がれることで、今あるアナログ用のテレビでも地上デジタル放送を受信することができるようになります。

 地上デジタル放送対応テレビの場合、利用可能なUHFアンテナが設置されていれば、テレビにこの地デジチューナー的機能が内蔵されていますので、地デジチューナーを利用することなく、そのままの状態で地上デジタル放送を受信していただくことができるのですが、従来のアナログテレビでは利用可能なUHFアンテナが設置されていたとしても、そのままの状態では地上デジタル放送を受信することができません。

 地上デジタル放送の受信に必要な「B-CASカード」というカードを地上デジタル放送対応テレビの場合、テレビに挿入していただくことになるのですが、地デジチューナーを利用される場合には、地デジチューナーに挿入してお使いいただくことになります。

 UHFアンテナと地デジチューナーをつなぎ、地デジチューナーと今あるアナログテレビをつないでいただくことになります。そして地デジチューナーに電源をつなげば今あるアナログテレビでも地上デジタル放送を受信していただくことができるようになります。これで、今あるテレビの地デジ化が完成です。

 でも、数ある地デジチューナーの中から、どの地デジチューナーを選べばいいのでしょうか

地デジチューナーには比較的低価格なものから高額なものまでさまざまなものがあります。画質に関しては、どの地デジチューナーをお選びになられたとしても、お使いになるアナログテレビの画質が大きく影響しますので、それほど神経質になられる必要はないでしょう。ハイビジョン対応テレビなどをお持ちの場合は、地デジチューナーの端子によって画質が変わってくることも考えられますので、電気屋さんなど販売店のスタッフの方に相談されることをおすすめしたいと思います。

地デジチューナーお選びになられる際には、地デジチューナーの機能についてよくお調べになっていただくことが大切です。地デジチューナーには、地上デジタル放送だけを受信することができるものと、BSやCS放送も受信することができるものとがあります。そのうち、データ放送に対応しているものは、BSやCSを受信することができるものに限定されていますので、注意が必要です。

また、電子番組表を見ることができるのかということや、そのデザインや表示することができる日数は地デジチューナーによってかなりの違いがありますし、対応しているテレビのメーカーにも若干の違いがありますので、お気を付けいただきたいと思います。

地デジチューナーを販売しているメーカーには、国内のメーカーと海外のメーカーとがあります。後々の修理なども考慮されるのであれば、ある程度名前のあるメーカーや販売店のものをお求めになられるとよいでしょう。
また、比較的低価格の地デジチューナーの場合、操作は地デジチューナー本体ではなく、リモコンのみになっているものもあります。使いやすさなども踏まえた上でお選びになられるとよいでしょう。

地デジチューナーを検索

光回線を利用して地デジ化する!

 地デジ対応テレビを購入してはみたけれど、なかなかうまいことテレビが映らない!という方には、光回線を利用した地デジ化もおすすめです。

 UHFアンテナが既にご自宅に設置されているという場合でもアンテナの位置や向いている方向、もしくはご自宅の立地が鉄道の高架近くであったり、高層マンションの近くであったりするという方の場合には、UHFアンテナがせっかく設置されているにもかかわらず、うまく地デジをご覧になっていただくことができない場合があります。

 そういった場合には、光回線による地デジ化をご検討されてみられるのもよいでしょう。パソコンをお持ちの方やこれからインターネットのプロバイダーをお探しになるという方には、高速でインターネットをお楽しみいただくことができる光回線のご利用がおすすめです。光回線をご利用になられることで、光を利用した電話やテレビもご利用になっていただくことができるようになりますし、インターネットや電話、テレビを光のプロバイダーに一括することで請求書の一本化をはかることもできます。

 ただ、光回線をご利用になられる場合でも地上デジタル放送をご覧いただくことができるテレビ、もしくはアナログテレビの場合は地デジチューナーが必要になりますので、お気を付けいただきたいと思います。
光回線の場合は、アンテナがいらないということが一番のポイントになりますので、ご自宅の立地条件やアンテナ、ご自宅内の配線のスリム化を重視される方におすすめの方法になります。さらにインターネットをご利用になるという方の場合は、高速のインターネットをご利用になっていただくことができるようになりますので、将来的にケーブルテレビやアンテナの再設置をお考えの場合でも損はないかと思います。

 光回線で地デジ化をすすめられる場合、ご契約されるプロバイダーによって初期費用や月額利用料などが変わってきますので、事前によく確認されるとよいでしょう。また、プロバイダーによっては、インターネットの光回線とテレビの光回線等が同じ回線になることもあります。その場合、テレビのご利用によってインターネットの速度が遅くなってしまうことも考えられます。また、お住まいになられている地域によって光回線による地デジ化は可能な場合と今現在では不可能な場合もありますので、お気を付けいただきたいと思います。

ケーブルテレビを利用して地デジ化する!

 さて、ご家庭の地デジ化をすすめていただく際に、「我が家はケーブルテレビに契約しているのだけれど、どうなるのだろう?」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。

 今現在、ケーブルテレビに契約をされているご家庭の場合、UHFアンテナの設置は特に必要ありません。しかし、地デジ化につきましては、個々のケーブルテレビによって対応が違ってくるものになっていますので、ご契約をされているケーブルテレビの事業者に直接確認をしていただく必要があります。

 ケーブルテレビによっては、新しい地デジ化用の機材に無料で交換をしてくれるところも多くなっているようですが、場合によっては工事費が必要になることも考えられます。地デジ化対策のパンフレットのようなものを用意したり、配ったりしているところもあります。ケーブルテレビをご利用の場合は、どちらにしてもそれほど難しい手順を踏む必要がないことが多いと考えられますので、ご安心いただきたいと思います。

 また、これから地デジ化を進めようと思うのだけれど・・・・・・、という方にもケーブルテレビを利用されることもおすすめできます。

 ケーブルテレビにご契約されることで地デジ化をされる場合、地デジ化に必要なUHFアンテナ等といった設備は特に必要ありません。ケーブルテレビ側が用意してくれる機材などをテレビ等とつなげていただくだけで地デジ化が完成します。ケーブルテレビによっては、機材の設置などを行ってくれるところもありますので、AV機器のことはまったくわからないという方にもおすすめです。

 ただ、ケーブルテレビによって地デジ化をすすめられる場合、チャンネル数の数は増えますし、比較的簡単に地デジ化を完成していただくこともできますが、ケーブルテレビの利用料を毎月お支払いいただくことになります。ケーブルテレビの利用料は個々のケーブルテレビの業者によって変わってくるものになっていますが、毎月少なくとも数千円単位での利用料のお支払が必要になりますので、初期投資のみで地デジ化を完成していただくことができるUHFアンテナに地デジチューナーや地デジ用テレビを買い足す方法とは形態が異なりますので、お気を付けいただきたいと思います。

デジタルテレビに買い替えて地デジ化する!

 地デジ化対策と言えば、地上デジタル放送対応テレビへの買い替えを一番にご検討される方が多いことでしょう。

 ただ、アナログテレビから、地上デジタル放送対応テレビに買い替えをしただけでは、地上デジタル放送をご覧になっていただくことが可能かどうかわからない場合もあります。

 マンションなどといった集合住宅にお住まいの方の場合は、お住まいになっている集合住宅が地デジ対応になっていれば、地上デジタル放送対応テレビに買い替えていただくことで地上デジタル放送をご覧になっていただくことができるようになりますし、今あるアナログテレビに地デジチューナーを買い足していただくことでも地上デジタル放送をご覧になっていただくことができます。また、集合住宅が光回線対応の場合は、光回線のプロバイダーにテレビもご契約いただくことで、地上デジタル放送対応テレビ、もしくはアナログテレビと地デジチューナーの組み合わせで地上デジタル放送をご覧になっていただくことができるようになります。

 一戸建てにお住まいの方の場合は、地上デジタル放送対応テレビをお求めになられても、UHFアンテナが設置されているか否かということによって、すぐに地上デジタル放送をご覧になっていただくことができるかどうかわかれてしまうことになります。また、UHFアンテナには、バンドの種類が3種類ありますので、設置されているUHFアンテナの種類によっては地上デジタル放送を一部ご覧いただけない場合もありますし、UHFアンテナの向きによっても受信できるかどうかは変わってくるものになっていますので、お気を付けていただきたいと思います。アンテナがうまく機能しない場合でも、ケーブルテレビにご契約をされたり、光回線へご加入されたりすることで、地上デジタル放送対応テレビで地上デジタル放送をご覧になっていただくことができるようになります。ちなみに、アンテナがうまく機能している場合は、地デジチューナーをお求めになられることでアナログテレビのままでも地上デジタル放送をご覧になっていただくことができます。

 高層ビルの陰などにご自宅があるなど、共聴施設をご利用になられている方の場合は、共聴施設が地デジ化されるのかということをまずは、施設の管理をしている会社などにお尋ねになられることをおすすめ致します。施設が地デジ化される場合には、地上デジタル放送対応テレビをお求めになられることで地デジをご覧になっていただくことができますし、地デジチューナーをお求めになられれば、アナログテレビでも地デジをご覧になっていただくことができます。また、地デジ化に伴い個別受信へと切り替わる場合には、一戸建て住宅にお住まいの方と同じ方法で地デジ化をすすめられることになりますので、UHFアンテナの設置やケーブルテレビに契約される、光回線のご利用などが地上デジタル放送をご覧になるために必要になりますので、お気を付けいただきたいと思います。

地デジの電波障害とは?

電波障害とはその名の通り、高い建物のせいで電波が妨害され、テレビが映らなくなったりする障害のことをさします。最近、東京タワーから電波の出力が増力された影響で、TOKYO MXをUHFアナログ放送で受信されている 一部の地域でまれに画面がザラザラの症状になる場合があります。

デジタル放送はアナログ放送に比べてゴーストやノイズの影響を受けにくいので、電波障害は起こりにくいとされています。しかしビル陰はどうしても存在するので、これまでよりも狭い範囲とはいえ、デジタル放送でも電波障害が起こることは稀にあります。

しかし実は、電波障害対策は法的に義務づけられていません。つまり、これまで見れたテレビが見れなくなった場合は、その住まいの管理人が処置をすることになるわけです。

地域によっては、電波塔の地デジ対応が遅れているところも存在します。さまざまなところで06年中に全国で放送開始するとは言っていますが、やはり山間部などに置かれた中継局は対応が遅れています。北海道、和歌山県、鹿児島県ではまだ半分程度の世帯しか地デジ放送が楽しめず、アナログ放送が完全停止するまでにすべての中継局を開局できるかどうかもまだわかりません。

地デジを視聴できない「地デジ難民」が大量に発生することを防ぐため、総務省は光ファイバーや衛星を使って電波を送信することを検討していますが、アナログ停止までの猶予はあと5年です。この状況でまだ技術面やサービス面で総務省が四苦八苦しているあたり、先行きがとても不安です。近年では地震などの災害も増えてきましたし、そういう時にテレビというメディアは情報の採取に欠かせません。テレビは、私たちの生活において重要なポジションを担っています。

この電波障害、はたしてどうすれば解消できるのでしょうか?この問題に対しては次頁で詳しく解説していますので、ご興味のある方はぜひ目を通してみて下さい。

地デジの電波障害はどう直す?

地デジ対応の液晶テレビを購入しても、電波がビルなどの遮蔽物で遮られて地デジを受信できない場合があります。これはアンテナの問題です。総務省の相談センターでは、こういった電波障害の際にはアンテナの高さや方向を調整してくれ、といった内容の答えを出しましたが、アンテナという物は大体が住居の屋根になどの設置されているため、そう簡単に調整できるものではありません。すなわち、アンテナそのものを弄ることは諦め、受信側で電波を増強するブースターを追加設置し、それで電波を受信させる、といった方法も存在します。

ブースターとは受信感度を強化する装置で、電気屋さんなどで売られています。単体で地デジブースターとして売られており、ブースター内蔵アンテナやアンテナと接続するタイプがあり、屋外型、屋内型に分かれます。

電波が安定するという長所の他に、ブースターにはもうひとつメリットが有ります。それは、地デジで受信した電波の劣化が原因で起こるブロックノイズ(画像の境目が分かれて、モザイクのようになってしまう現象)の解消に非常に有効ということです。折角の高解像度液晶テレビなので、美しい画質で映像を楽しみたい方々なども、積極的に取り付けているようです。

ブースターも機能によって値段はさまざまですが、安いものなら3000円から買えます。主流の価格帯は15,000円前後のものです。ただ地デジ対応テレビとの相性もあり、受信レベルの数字によっては設置しても上手く受信できないケースもあります。そういった場合は,やはり専門業者に一度相談してみるべきでしょう。

また地域によっては、さらに面倒くさい作業が必要になる場合もあります。たとえば京都は、NHKはを比叡山の電波塔から送信し、それ以外の民放は生駒山から送信しています。つまりチャンネルごとに送信する電波塔の場所が異なるため、すべてのチャンネルを京都で見るには、2本のUHFアンテナを立てなければなりません。ちなみにアンテナ増設・調整の費用は自己負担です。国や地方自治体からの補助は今のところありません。

地デジが受信出来ない地域の場合

受信障害以前に、電波塔の設立が遅れ、地デジがまったく見れない地域もあります。

電波障害とは受信可能エリアにいながらもビルや高圧線の影響で電波が受信できない状態をいいますが、対して難視というのは、受信できるエリア外にいるということです。とくに難視聴は広い範囲で起こるので、その地域をまとめて難視聴地域と呼びます。

そういった地域に住んでいる場合、地デジ放送を見るためにはどうすればいいのでしょうか?疑問をいだいている方は大勢いるかと思います。

難視聴地域は地域ごとに共同聴取の組織を作ってNHKの協力や補助を受けたりして解決する方法と、NHKが主体となって電波が届きやすいところに中継所を作ったりして解決することがありますが、最近話題を呼んでいるのが「地デジ難視対策衛星放送」でしょう。

地デジ難視対策衛星放送とは、アナログ放送が終了するまでに地デジ放送が受信出来ない地区に住んでいる方々に向けた緊急避難的な措置です。暫定的に衛星放送を利用して、地上デジタル放送の番組を見れるように手配してくれます。現在、この放送を利用になれる対象地区は、総務省ウェブサイトの「地デジ難視対策衛星放送対象リスト(ホワイトリスト)」に公表されています。また、BSデジタル放送を受信できない世帯には、受信に必要な工事費などを支援してくれるようです。

またNHKは電波が届きにくい山間部などの難視聴地域の6万世帯を対象として、約26億円を追加助成する方針も明らかにしました。地デジに対応できる高性能アンテナの設置費用として、ケーブルテレビへの移行には1世帯2万8千円、高性能アンテナの設置には1世帯10万円を上限に助成してくれるようです。また10世帯未満で共同受信施設を改修したり、新設したりする場合は、助成額の上限を現在の1世帯当たり10万円から、1施設100万円まで助成金を引き上げます。

アンテナいらずで地デジが見れる!

光テレビとは、電話会社の光ファイバー回線を利用してテレビを見る有料サービスのことです。電波が届かない地域にお住まいで、地デジが見られない!という方でも地デジが見られるようになります。光回線なのでUHFアンテナは不要ですが、地デジに対応したテレビ、もしくはアナログテレビの場合は地デジチューナーが必要になりますので、御注意ください。

光回線のサービスを行っている代表的な会社は、NTT東日本の「フレッツ・テレビ」でしょう。月額682.5円をクローズアップしていますが、それは現在Bフレッツに加入している世帯で、それにプラスして682.5円で地デジが見れるということです。フレッツ光に加入していないけどフレッツ・テレビで地デジが見たい!という世帯では、あらたにフレッツ光に加入する手続きが必要です。

さて、フレッツテレビは一体どんなところが優れているのしょうか。以下に箇条書きにしてみました。

●アンテナ不要だから周辺環境や天候を気にしなくてOK!
(フレッツ・テレビは光 回線を利用するので、面倒な地デジ用のUHFアンテナの設置が不要で外観もスッキリ)

●戸建てなら複数台使用できる!
(今お使いのアンテナ配線やケーブルを活用した工事を行えば、リビングだけでなく寝室や子供部屋など、各部屋・複数台のテレビで地デジやBS放送が視聴できます。さらに、同時接続の制限もなく、市販のHDDレコーダーなども今までどおりご利用いただけます)

●CS系の専門チャンネルを始めビデオ・オン・デマンド、地デジ、さらにカラオケまで、各種の映像をアンテナなしで視聴できる!
(CSは契約しなければ有料チャンネルは視聴できませんが、無料チャンネルや無料開放日なら対応TVがあれば視聴できます)

●インターネットが早い!

光回線を引くとメリットはたくさんあります。まずは何と言ってもインターネット回線が早くなること、また光、電話もコストが安くメリットが高いです。
比較対照になるのはケーブルテレビですが、最近はケーブルテレビもネット+電話を統合させています。フレッツテレビ+光電話と同じですね。

なお、フレッツ・テレビはフレッツの光サービス上のサービスですので、フレッツ光料金+フレッツテレビの金額は月々かかります。
フレッツ光5,460円+ 682.5円なので、最低でも6000円以上はかかりますね。ここにひかり電話などのオプションが加わると、もう少し割高になります。

ですがフレッツ光は初期費用無料のキャンペーンなども実施しているので、ケーブルテレビの初期費用を支払うよりも手軽だと思います。

フレッツテレビとひかりTVの違い

フレッツテレビとはまた少し違うテイストで、同じNTTから「ひかりTV」というサービスがあります。

このひかりTVもフレッツ・テレビと同様に、アンテナ不要で地デジの視聴ができます。基本的な仕様は変わりませんが、ひかりTVではより豊富なオプションやビデオサービスが展開されており、総本数10,000本以上のラインナップからレンタルビデオ感覚でビデオ作品が楽しめる「ビデオ・オン・デマンド」や、自宅で15,000曲以上のラインナップでカラオケが出来る歌い放題パックが用意されています。

またハイビジョンの高画質 にも初めから対応しているので、大画面デジタルテレビや対応サラウンドアンプでホームシアターも楽しめます。

しかしそのぶん、フレッツ・テレビよりもひかりTVの方が月額が若干高くなります。オプションなどを抜いたとしても基本月額が8000円程度でしょうか。

フレッツの基本料が5,460円として、ひかりは最低限の基本放送 8chが視聴可能の基本放送プランで1050円。1050円+5,460円=合計で6510円。対してフレッツテレビだと5,460円+ 682.5円=6142.2円。大きく額が開いているわけではありませんが、やはりフレッツの方がコスト的には安く済みますね。

またどちらの光回線も、地デジIP再送信対応エリアでなければ地デジ放送は見れません。ひかりTVが見られても、地デジが見られないエリアがありますので、注意が必要です。

とくにビデオサービスなどを必要とせず、地デジとネット、スカパーのみを楽しめれば充分、といった方は、フレッツテレビ。地デジだけではなく、ビデオサービスやさバラエティーに富んだサービスを楽しみたい、という方はひかりTV。

ご自身のライフスタイルや、重視するポイントに合わせて選択して下さい。

地デジ提供エリアは公式サイトに細かく掲載されていますので、ご自身の地域が該当していることをきちんと確認してから申込みましょう。フレッツテレビはこちら、ひかりTVはこちらで確認できます。

また一つのチューナーで、地デジは1台なので、録画中の裏番組を見ることはできません。一つのフレッツ光回線で、2つのチューナーまでは、増設が可能ですが料金が追加となります。ひかりTVの地デジはIP再送信となるので、通常の地デジ放送より若干遅延が発生します。

提供エリア:下記都道府県の「フレッツ 光ネクスト」提供エリア
北海道*・宮城・新潟・栃木・群馬・茨城・東京・神奈川・千葉・埼玉・静岡・愛知・大阪・京都・兵庫・広島・福岡
*提供エリアは北海道の一部に限られます。

光回線テレビとケーブルテレビの違い

光ファイバーを使った有線の有料放送と、CATV(ケーブルテレビ)、一体どこに違いがあるのでしょうか?

ひかりTVはブロードバンド回線を利用し、専用のインターネットプロトコル網により圧縮した映像や音声(MPEG-4AVC形式が多い)を視聴するサービスです。それに対してケーブルテレビは、電話線と並行して独自に敷設したケーブル網を使い、テレビの周波数を使う有線放送です。

地デジの電波が届かない地域にいる方で、CATVの加入を考えている方は多いと思いますが、総務省の発表によると、ケーブルテレビで地デジが見れるのは2015年春までで、以降は不可とのことです。

このことからも、やはり期限のない光回線で地デジを見るという選択肢を選んだ方が、のちのち煩わしいことにならずに済むようです。

立地や電波障害など、地デジがうまく受信できない理由はさまざまですが、そのためにアンテナ受信をあきらめて有線に切り替えようとお考えなら、それぞれの何が出来て何が必要か」よく比較し、検討することです。

低所得者対策を拡充

総務省は地上デジタル放送への完全移行に向け、低所得者への支援策として、地デジチューナーを無償配布する対象を拡充する。

対象となるのは、現在はNHK受信料全額免除世帯だが、これを市町村民税の非課税世帯に広げるという。実施には2011年度予算で60億円を要求する見通しだ。

これにより、既存のアナログテレビにつないで地デジを見ることができる専用チューナーの無償配布は、260万世帯から410万世帯に広がる。

地デジ受信機の世帯普及率は2010年3月末時点では83.8%だが、年収200万円未満の低所得世帯では67.5%と少ないことに対する支援策だ。地デジ難民を防ぐ手立てとして有効だ。

地デジ工事が追いつかなくなる?

地上波デジタル放送の完全移行に向け、総務省がアンテナ交換が必要な視聴者と近隣の工事業者の仲介に乗り出すようだ。

テレビなどの受信機の普及率は2010年3月時点で83.8%となっている。しかし、アンテナ工事が必要か知らない視聴者も多いと見られ、移行直前に工事が集中する可能性もあり、予断を許さない状況だ。

そこでアンテナ設置が必要な資料者に対して、総務省が都道府県ごとに電器店や電気工事業者のリストを整備、テレビ受信者支援センター(デジサポ)に問い合わせがあった場合にリストを提供するという仕組みだ。

同様の仕組みが民間でも立ち上がっている。全国の地デジアンテナ工事業者がみつかる工事組合がそれだ。見積もりは無料だ。

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